(8)すべての被造物はムスリム

 日本人は、動物だけでなく、植物、さらには石などの鉱物にも「仏性」がある、と言い、人間至上主義的な西洋キリスト教の自然観とは異なる世界観を持っていますが、クルアーンの中でアッラーは、人間だけでなくこの世のすべてがアッラーの命令に服す「ムスリム」であり、各々が各々の言葉でアッラーに賛美を捧げていると仰せられています。また、クルアーンにはアッラーを畏れて岩が割れたり、山が崩れるという話も出てきます。預言者ムハンマド(彼にアッラーの祝福と平安あれ)の伝承の中にも、木が泣いたり、石が口を利いたりする話があります。

 およそ「自然現象」と呼ばれるもので、自動的にものごとが展開しているものはありません。太陽が決まった時間に東から上り、決まった時間に西に沈むのも、天体が軌道に沿って移動するのも、雨が降り風が吹くのも、決まった季節になると花が咲くのも、みな、それらが日々刻々アッラーから命を受け、その命に従って動いているからです。ですから、自然の法則に反するような「奇跡」が起こることも、決してありえないことではありません。アッラーが海に「割れよ」と命じ給えば、海はその命令に服して2つに割れるのです。