(6)神のしもべであること

 外から見るとイスラム教徒は、様々な戒律や義務を課せられて非常に窮屈で不自由に見えるかもしれません。が、実際のイスラム教徒、つまり、ムスリムは大きな解放感の中に生きています。なぜなら、彼らはアッラーという絶対権威のほかには何にも従う必要がないことを知っているからです。ですから、普通の人がその制約の中で生きる社会規範、しきたり、常識、流行に縛られ、振り回される必要がないのです。世間体や人目を気にすることもありません。アッラーによって定められた規範・礼節を守ることだけに気を使い、アッラーに喜ばれることだけを考えればいいのです。「ラーイラーハイッラッラー(アッラーのほかに神はない)」とは、人をあらゆる隷属から解放する言葉なのです。

 アッラーはこの世界のすべてを人間のために創り給いました。そして、人間を彼ご自身のために、彼のみに仕えるようにと創り給いました。ですから、人間が自分たちのために創られたものの虜となり、それらに仕えるのは自らに不正をなすことに等しいものです。アッラーは人間を「わがしもべ」、つまり、御自身のものと呼ぶことによって人間に栄誉を与えてくださっているのです。