(25)審判

 審判の日、墓から甦らされた人間はアッラーの御前に引き立てられ、過去の行いの一つ一つを記録映画を見せられるように目の前に見せ付けられ、「おまえは、いついつ、どこそこで、これこれのことをやったな」と問い正されます。否定しようにも口は利けず、その上、手足は自分に不利なことまで洗いざらい証言するでしょう。

 その日、良い行いには良い報いが、悪い行いには悪い報いがあります。アッラーはたいへん慈悲深い御方なので、私たちの善行と悪行を計る秤は私たちに不均衡なまでに有利です。例えば、1回の善行には10点の得点が加算されますが、1回の悪行には1点の減点のみです。そればかりか、善行は行為の大小ではなく、その行為の裏にある意図の大小によってはさらに700倍、あるいはそれ以上に倍加されます。また、なそうとしたものの果たせなかったことにも、1点の善行点が付きます。過去になした悪行は、その後で善行を重ねれば、マイナス点が帳消しになるばかりか、プラス点に加算されることにもなります。こうして、寛大なアッラーは、できの悪い人間たちでもなんとか合格ラインに達せられるよういろいろ下駄を履かせてくださるのです。