(18)最後の預言者

 アッラーは時代時代に見合ったメッセージを新たな預言者に託し給うて来られましたが、それもアラブの預言者ムハンマド(彼に祝福と平安あれ)で終結しました。つまり、彼は最後の預言者です。なぜ彼で最後かというと、もうその後は新たに預言者を遣わす必要がないからです。それ以降は、どんなに時代が変わってもメッセージを更新する必要はなく、また、預言者ムハンマドの預言者としての働きは弱まることがないからです。

 クルアーンの中でアッラーは仰せられました、『今日、われはおまえたちにおまえたちの宗教を完成し、おまえたちにわが恩恵を完了し、おまえたちにイスラームを宗教として満足した』(第5章3節)。創造主アッラーによって人類にもたらされた道しるべ、すなわち宗教はここに完成しました。以降、あらゆる土地のあらゆる時代の人々に向けられたその普遍的なメッセージは、それまでの預言者たちが携えて来た啓示の書が後世の人々の手による改ざんから免れ得なかったのと違って、アッラーの守護によってどんな追加もわずかな改変も加えられることなく今日まで啓示されたままを保って来ました。

 また、預言者ムハンマドにアッラーが預言者の証として授け給うた奇跡は、過去の預言者たちのそれとは異なり、時の流れの中で効力を失うものではありませんでした。海を割り、死人を生き返らせる奇跡は、言ってみればその場限りの奇跡です。時が移り、場所が変われば、奇跡としての効力は薄れます。しかし、預言者ムハンマドに授けられた奇跡は、時を越え、場所を越え、変わらず奇跡であり続けるものでした。新たな預言者がやって来て新たな奇跡を起こして見せる必要がないのはそのためです。