(15)創造

 アッラーは6日で天地を創造し、そこに人間を住ませ給いましたが、そこで手を引き、「後は勝手にせよ」と放置し給うたわけではありません。

 全能なるアッラーにとって無からの創造はいとも簡単なことです。「あれ」と一言命じ給えば、即座にそれはそこに出現します。そうやってアッラーはすべてのものを創り給いましたが、人間は別でした。アッラーは最初の人間アーダムをまず土くれから創り、それからそこに御自身から魂を吹き込み給いました。そのように手をかけられたのは、アッラーにとって人間が特別な存在だったからです。そもそもアッラーが天地を創り給うたのも、色とりどりの花を咲かせて私たちの目を喜ばせ、おいしい実りで私たちの舌を楽しませる草木を生やし給うたのも、私たちが肉を食べ、乳を飲み、背に乗る家畜を私たちに従順なものとなし給うたのも、みな私たち、人間のためでした。

 人間のために環境を整え、手間をかけて人間を創り給うたアッラーが、その後の人間の成り行きをそのままに放置されるはずがありません。私たちが何かを作るときには、まず目的があり、その目的・用途に応じて設計します。それから、設計通りにできあがった作品の出来上がりを見守り、維持・管理します。アッラーの手による「人間」という作品も同様です。