(2)シャヒード

 ムスリムがアッラーの道において殉死したなら、私たちは彼を「シャヒード」と呼びます。「シャヒード」とは、命をもって自らの信仰を証言した者、つまり、究極の信仰告白をした者ということです。普通、ムスリムが死ぬと水による全身洗浄を施し、白い布で包みますが、殉教者はそのまま包んで埋葬します。殉教者は一切の罪を赦されます。また、一度天国に入った者は二度と現世に戻りたいとは思いませんが、シャヒードは別で、これほどの報償が与えられるのならもう一度現世に戻って同じようにアッラーのために戦って果てたい、と思うようです。また、クルアーンにも書いてありますが、アッラーのために戦って死んだ者は、私たちの目にはむざんな死を遂げたように見えますが、本当のところは死んではおらず、審判の日を待たずに一足先に天国に入り、アッラーの御許で生きている、ということです。

 なお、アッラーの道における戦闘で命を落とした者はシャヒードですが、戦場でなくても疫病や溺死、圧死によって命を落とせば、それも殉教とみなされます。