(1)信仰告白

 ムスリムになるのは大変簡単で、口で「アシュハドアッラーイラーハイッラッラー ワアシュハドアンナムハンマダンラスールッラー(アッラーのほかに神はなく、ムハンマドがアッラーの使徒であることを私は証言します)」と言えばそれだけで十分です。

 この「証言する」に相当するアラビア語の完了形が「シャヒダ」で、その名詞形が、「シャハーダ(信仰告白)」です。なにかの免状、つまり証明書もシャハーダと呼ばれます。

 ムスリムはなによりもまず口で、つまり口による行為によって信仰を宣言するのです。もちろん、神は私たちが秘める心の中もすべてお見通しの方ですから、敢えて声に出して信仰を明言しなくても神御自身はそれぞれの信仰の有無はご存知です。一方、私たちには人が心に何を抱いているかわかりませんから、ともかく口で表現したものを本心として受け止めるほかありません。「ラーイラーハイッラッラー」、心にもない信仰告白の言葉を口にする者があっても、そしてそれが虚偽の信仰告白であることが明白であっても、私たちはその言葉をとりあえずは受け入れ、その言葉を口にした者をムスリムとして遇し、たとえそれがムスリム戦士の剣の下で命惜しさに言われたものであっても、彼はムスリムとして命と財産と名誉の権利は保証されます。そして、このシャハーダの言葉と共にムスリムとなった者には残りの四つの義務が生じるのです。