4月26日

 去年のハッジで知り合った女子大生のマルヤムが大学に遊びに来ないか、構内のモスクでイスラームの勉強会があるのだ、と誘いの電話をくれたので、朝7時半に大学の門で会う約束をした。門には次から次へと車が到着し、そこから降りた真っ黒の女子大生が扉に滑り込んで行った。私も続いて入ると、学生証をチェックする女性に呼び止められた。どうやら待ち合わせの場所が違うらしく、マルヤムの姿が見えないので、仕方なく事情を説明するとモスクに案内してくれた。

 受付のすぐ奥は脱衣所で、学生はそこで黒いアバーヤを脱ぐようになっていた。構内ではみな色とりどりのブラウスに足首まであるスカートを履いていた。モスクに入ると、すでに1人の女学生がマイクをもって30人くらいの学生を前に話をしていた。心細い思いをしているとマルヤムがやって来た。彼女の説明によると、モスクでは毎日、7時半から12時すぎまで4つのイスラームプログラムが自主的に行われているということだった。マイクのスピーチが終わると、次はタジュウィード(クルアーン読誦法)の時間だった。6、7人がクルアーンを手に車座になり、1人ずつ暗唱してきた箇所を読み始めた。驚いたことにみな大変上手に読む。発音が一語一語正確で発声自体が普通の会話の時とは異なり、りんとした響きがある。タジュウィードの勉強会にはこれまでいくつも参加してきたし、暗記の学校にも現在通っているが、こうした読み方をする者はいなかった。しかも、みなまったく同じ独特の節回しをもっている。サウディアラビア人の誰もがこれほど上手に読めるというわけではないだろう。実際、以前、聞かせてもらった知り合いのイスラーム学科で学ぶ女性の読誦はそれほど上手ではなかった。ここにいる女性たちは学生の中でもタジュウィードが好きで、自信もあるごく一握りの人達の集まりなのだろうと思うが、まったく聞き惚れてしまう。