3月13日

 いよいよラマダーンも余すところ10日となった。この10日間の奇数日のいずれかにクルアーンは最下天に下された。アッラーの慈悲がふんだんに降り注がれる時と言われ、預言者ムハンマド(彼に平安あれ)はモスクにこもって過ごすのを習わしとされた。この10日間にはタラーウィーフの礼拝に加え、夜半過ぎに再び2時間ほどタハッジュドと呼ばれる礼拝が行われる。午前1時半ころから始まるこの礼拝に出るために私はタラーウィーフから9時過ぎに帰ってくるとそのまま2時間ほど仮眠を取った。モスクは家からは階段を降りてすぐの所にあるので深夜ひとりで出掛けるのにも問題はない。昼間仕事のある夫は私が午前3時半過ぎに礼拝を終えて帰ってくるまでにはもちろん寝てしまっている。

 タハッジュドも礼拝数はタラーウィーフと同じだが、1回毎のクルアーンの読誦がさらに長く、地面に額をつけた跪拝の時間も長い。その跪拝の気持ち良さ。心がへりくだった思いで一杯に満たされ、いつまでもずっとそのままでいたいような気になる。しかも、深夜の何とも言えない静けさが身に迫り、それが荘厳さを増す。不思議と深夜の時間は過ぎるのが早く、2時間はあっという間に経ってしまう。私のほかにも5人ほど姉妹たちが来ているが、私ほど近くに住んでいる者はいないだろうから、夫婦で来ているのか知らないが熱心なことだと頭が下がる。